心に温度はあるのか:「印象」を脳科学的に考える
これらの続きです。
やはり池谷裕二博士のこの著書から引用します。
- 脳には妙なクセがある (扶桑社BOOKS)
- 扶桑社
- Digital Ebook Purchas
内容は少しまとめて、補足説明を足しています。
👇👇👇👇👇👇👇👇👇👇👇👇👇👇
「温かい人」「冷たい人」
温度による人格比喩は世界共通の用法です。
もちろん人格に物理的な寒暖などありません。
しかし認知言語学者たちは言います。
「相手から受ける内的印象(イメージ)を具体化(言語化)するためには有効な手段である」
こうした比喩表現はクロスモダリティ(ある感覚情報から他の感覚情報を補完する人間の知覚特性)あるいは共感覚(1つの刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚も自動的に生じる知覚現象)に近い感性に基づいています。
チンパンジーも「高い音と明るい色」「低い音と暗い色」を結びつけることが知られています。
ヒトだけでなく進化的に保存された非言語的感覚かもしれません。
<米コロラド大学・ウィリアム博士の実験>
エレベーターに乗り合わせた赤の他人に「ちょっとメモを取る間だけこのコーヒーを持っていてください」と頼み、テイクアウトカップに入ったコーヒーを渡します。
これをホットコーヒーとアイスコーヒーで行います。
実験終了後、コーヒーを持ってくれた人に依頼者の人間性についての印象アンケートを取ります。
結果、アイスコーヒーを持たされた人よりもホットコーヒーを持たされた人の方が、依頼者を「温和で近親感を覚える人柄」と高く評価する傾向が判明しました。
別の実験では「晴れた日の初デート」と「雨の日の初デート」では晴れた日の方が相手に好印象を持つ傾向が高いという結果も出ています。
他人に対する印象は単純な環境要因から影響を受けるということです。
👆👆👆👆👆👆👆👆👆👆👆👆👆👆
ゲレンデマジック(スキー場では異性が実際より魅力的に感じられるという不思議現象)や制服マジック(制服姿の異性は私服姿より魅力的に感じられるという不思議現象)なども、これでしょうか❓
ネットでは「ゲレンデマジックは3割増し」「制服マジックは2割増し」よく見えるという記述が多く見られました。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。