博物館レポ>福沢諭吉流リベラル:慶應義塾史展示館❷
❶はこちらです。
図書館旧館を入るとすぐ置いてある記念スタンプ。
「学問ノススメ」のハイライト部分。
新書を広げたくらいのデカさ。
こんなデカい記念スタンプ初めて見ましたよ💧
2階に上がる階段の手前に守衛さんがいますが、そのまま2階に上がってよいと言われました。
このステンドグラスは1945年に東京大空襲で被災しています。
被災画像は大学公式より。
なので今のステンドグラスは少なくとも戦後の品ですね。
ステンドグラス下部の文字(ラテン語)は、左右がちょっとわかりませんが、中央は
「Calamvs Gladio Fortior:ペンは剣よりも強し」
👇慶應大学の大学紋章にも同じ文字があります。
階段のシャンデリア。
展示室内に受付があります。
予約制ですが、混んでなければ飛入りでも入れます。
この日は天気が悪かったせいかガラガラで、予約なしでも余裕で大丈夫でした。
開館10:00~18:00
日曜・祝日休館。入場無料。
氏名連絡先を記入して入場。
展示室内のシャンデリア。
階段のとは形が違います
下から見ると四葉のクローバーのような形をしていました。
展示品は撮影OKです。
「福沢諭吉記念慶應義塾史展示館」ですので美術工芸品の類はありません。
これは、明治41年に野球のため渡米(ハワイ)した学生さん(神吉英三氏)
に発行されたパスポート「日本帝国海外旅券」。
毛筆書き直筆💦
デカい(週刊誌を開いたサイズ)💦
顔写真無し💦
発行者の肩書が「日本帝国外務大臣正三位勲一等伯爵 林薫」💦
アメリカ土産の乳母車。
福沢諭吉先生はなかなかのビッグマウスだったので、当時は
「ホラをふくざわ、ウソをゆ(う)きち」
と言われたとあります。
👇サンフランシスコの写真館で、写真館のお嬢さんと撮った写真。
どことなくドヤ顔で決めてるヤング諭吉さん(ちょんまげ姿)。
他に印象的だったのは、ある学生のエピソードでした。
入学したてのその学生は、学内で教授たちとすれ違うたびに立ち止まり、帽子を脱いで最敬礼でお辞儀をしていました。
当時の日本の学校ではそうするのが生徒の常識でした。
しかし福沢先生はそれを見とがめて諭したそうです。
「ただ挨拶のためだけにそんなことをしなくていい。教師と生徒は平等である」
福沢先生自身もそれを実践し、誰に対しても平等に「さん」付けで呼んだそうです。
当時の日本では教師は生徒を呼び捨てにするのがこれまた常識でしたが、生徒も必ず「さん」付けで呼んだそうです。
これが福沢流の「リベラル」=自由主義のひとつだったのですね。
つい最近、一部の小学校が校内での生徒同士の呼びかけを「さん」付けに統一(あだ名・愛称の禁止)したと報道されました。
これ対し一部の保護者が「あだ名・愛称を使えないと真の親しみ・友情は育たない」「思考停止」等と反論していたのが記憶に新しいです。
しかし、親しき中にも礼儀あり。
馴れ馴れしければいいというわけではないでしょう。
元来「誰にでも平等にさん付け」は、保守の象徴ではなくリベラルの象徴だったのですから。
帰りがけにもう一度ステンドグラスを愛でる。
手すりも本当に味があって良きかな。
貼り残した構内の写真は別記事で。
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