マンガ書評>㉟「デスノートαキラ編」(読切)<後編>トランプ大統領登場
ナンバリング&再公開です。
初公開:2023/01/06 21:00
こちらから続いています。
本編(ジャンプ連載2003~2006年)にもアメリカ大統領や副大統領が登場しましたが、名前も架空なら顔なども当時の実際の米大統領(ジョージ・W・ブッシュ氏)に似ないように描かれていました。
ところがこの短編(ジャンプ掲載2020年3月号)では、名前こそ「(日本の)総理」「アメリカ大統領」としか出ないものの、当時の日本国総理安倍晋三氏と米国大統領ドナルド・トランプ氏そっくりそのまんまの人物が出てきます。
そしてトラ・・・もとい、米国大統領は、10兆ドルという金を出させられながら、デスノートを受け取れません。
いや「お前の命orノート」という条件を提示され、受取らないことを選びます。
「受取ればお前が死んでも(米政府の中の)他の者が使うだろう。国より自分の命か」
と揶揄する死神・リュークに対し、大統領はこう言います。
「だがキラの力(殺人ノートの力)は得たと発表する。持っていて使わない。それが一番イメージが良い」
なるほど。確かに。
「相手はある意味核兵器以上の強力な報復手段を持っている」
となれば何かというとアメリカに対してイキる中国でも、おいそれとアメリカに手出しできなくなるでしょう。
これをほとんど考える時間無しに決断するんですよ、この73歳の大統領。
そしてリュークにこう感心されます。
「さすが大統領」
登場シーンは少ないものの、一番美味しい役をさらっていったな~という感じです。
下の画像はスペイン語版の方のです
ところで、デスノートで主人公の名前は「夜神月/やがみライト」。
けっこうありえない読み方のキラキラネーム(月と書いてライトと読むか?)ですね。
これには理由があって、
「大量殺人犯なので、同姓同名の人に嫌な思いをさせないため」
わざとありえない名前にしたと原作者・大場つぐみ氏が公表しています。
となると、この読切では全国にかなりの数の同姓同名さんがいそうな「田中実/たなかみのる」にしたのは、ミノルは人を殺さないから?
でも本人は殺されてしまうから、全国の同姓同名さんはいい気分はしないと思うけど。
ジャンプの主購読層である30代以下世代にはもうあまりいなさそうなクラシックネームだから大丈夫と思ったのでしょうか??
ネット検索で出て来る有名どころの田中実さんはこんな感じでした。
田中実(元レーシングドライバー)
1963年生まれ。レースは2006年で引退。現在は実業家。
田中実(俳優・故人)
1966年生まれ。1985年から舞台俳優。2011年に自死。
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