めまい(良性発作性頭位めまい症)を調べてみました<後編>
こちらから続いています。
前編
中編
書くタイミングが遅くなりましたが、耳石は耳垢のような汚れの塊ではありません。
とても重要な役目を果たしています。
耳石が持つ重要な役割
内耳は、三半規管と耳石器に分かれています。
三半規管の中にはリンパ液が入っていて、リンパ液が動くことで流れが生じ三次元の回転運動を感知します。
耳石器は、卵形嚢と球形嚢に別れ、その中に炭酸カルシウムでできた耳石という石が詰まっています。
タラ(魚)の耳石画像はWikipediaより。
身体を動かすこと、この耳石(平衡石とも呼ばれる)が動いて横方向と縦方向の直線運動を感知します。
この情報をもとに脳が体の筋肉を調整して、倒れないようにバランスをとっています。
人間の耳石画像はアフロより。
例えば凸凹道を歩く時、私たちは何となく視覚情報でバランスを取っている気分になりがちです。
しかし視覚の主力である網膜は平面であるため、取り入れる情報は二次元情報なのです。
これを脳が三次元情報に変換して認識するため、わずかな時差が生じます。
最初から三次元情報を取り込んでいる耳の方が、実は平衡感覚の主体なのです。
なので耳石の存在自体は生物に不可欠。
だから脊椎動物(魚類・両生類・爬虫類・鳥類・哺乳類)の全てが耳石を持っているのです。
画像はスタディZより。
問題は、それが何らかの原因で三半規管に入り込むと厄介、というだけなのです。
同じ姿勢を取り続けると発症しやすい
中編で「若年者より高齢者、男性より女性に起こりやすい」と書きましたが、もうひとつ要素がありました。
「デスクワーカー、寝返りをあまり打たない人など、同じ姿勢を取り続ける習慣のある人に起こりやすい」
のだそうです。
私、全部当てはまっちゃいます。
もう若くないし、女性だし、事務員だし、あまり寝返り打ってないようだし・・・OMG!!
同じ姿勢はエコノミークラス症候群(血栓症)の原因にもなるし、ろくなことないですね。
三半規管から耳石を追い出すには
耳鼻咽喉科で良性発作性頭位めまい症と診断され、なおかつ耳石が入り込んだ場所が後半規管と判定された場合は「頭位治療(浮遊耳石置換法)」という運動療法によって7割くらいの人が治るそうです。
ただしこれは医師の指示で行うもので患者が自分ひとりはできません。
やり方はネットを検索すれば出てきますが、
「耳石が入り込んだ場所が不明のまま行うと悪化するケースがある」
と警告している医師もいるので、自分ひとりでは怖くてできません。
一方「患者ひとりでもできる」と書かれている別の運動療法もあるのでご紹介してみます。
※ただし効く効かないは個人差です。
<補足編>に続きます。
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