自転車のベルは道路交通法で装着が義務付けられた「警音器」です<前編>
昨日こういう記事を書いたら
「(自転車のベルが)もっとソフトな音なら、鳴らしても良いかも知れませんね」
というコメントをいただきました。
しかし現実問題として、ソフトな音のベルは市販されていません。
それには理由があるはずと思い、調べてみました。
以下、調べた結果です。
自転車のベルは、道路交通法で装着が義務付けられている「警音器」
義務なので、装着されていない自転車で公道を走ると「道交法違反」になります。
なお自転車は道路交通法では「軽車両」とされています。
道路交通法第54条第2項
「車両等の運転者は、法令の規定により警音器を鳴らさなければならないこととされている場合を除き、警音器を鳴らしてはならない。ただし、危険を防止するためやむを得ないときは、この限りでない。」
歩行者に対してベルを鳴らす人は
「歩行者がのいてくれないと私の自転車が突っ込んで衝突事故が起きます。だから危険防止のためにやむを得ず鳴らしています!」
と思っているのでしょうが、解釈が間違っています。
🔴歩行者が突然物陰から飛び出してきた。危険を知らせるためにベルを鳴らした。
✖ 道のど真ん中を歩いてる前方の歩行者が邪魔。自転車が通るからもっと脇に寄れ、マナーが悪いぞ、と知らせるためにベルを鳴らした。
歩行者の飛び出しは危険行為なので「危険を防止するためやむを得ないとき」に相当。
歩行者が歩いているだけでは危険行為ではありません。
道路交通法第17条
「車両は、歩道又は路側帯(以下この条において『歩道等』という)と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければならない」
そもそも自転車の歩道通行は「原則的に通行してはならない場所をやむを得ず通行している」イレギュラーな立場なので、本来の通行権利者(歩行者)に対して邪魔とかマナーとか言える立場ではないということです。
道路交通法第63条の4第2項
「普通自転車の進行が歩行者の通行を妨げることとなるときは、一時停止しなければならない。」
つまり歩行者か自転車のどちらかが譲歩しないといけない時は、自転車の方に停まる義務があるということです。
上のコメントをくださった方は「おりて自転車を押して追い抜いている」と書かれていました。正解です。
私はしばらく歩行者の後方を徐行します。
たいていの方は気付いて道を開けてくれます。
しばらく徐行しても気付いてもらえない場合は一時停止した体勢で「すみません」と声をかけています。
たいていの方は開けてくれます。
こう書くと
「じゃあ『警音器を鳴らさなければならないこととされている場合』ってどういう場合?
と思われた方もいるかもしれません。
それについては、長くなったので次で書きます。
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