日本が打上げ予定の月探査機の名前が他国に比べて無味乾燥すぎる
昨日はメンテ時間以外もムラゴンが重過ぎて、全然開きませんでした。
タイマー公開した記事にほとんどアクセスが付いていないため、昨日公開した記事を再公開します。
この記事から緩く続いています。
JAXA(宇宙航空研究開発機構 )が明後日8月26日に打ち上げを予定している無人月探査船。
ロシアの失敗(8/19)とインドの成功(8/23)の直後ですから、プレッシャーが強いことでしょう。
さてこのSLIMという名称。
もちろん「細い」ではありません。
フォルムはむしろコロコロしてるし。
SLIMは Smart Lander for Investigating Moon の頭文字だそうです。
Smart :賢い
Lander :着陸船
for
Investigating :調査する
Moon :月
実に、説明的な名前だなあ。
私としては「気象衛星ひまわり」とか「月周回衛星かぐや」とか「小惑星探査機はやぶさ」のような、美しい日本語の名前の方が良かったです。
インドが着陸に成功した無人探査船の名前は、皆さまもご存じの通り、チャンドラヤーン( चंद्रयान Chandrayaan)。
サンスクリット語の「チャンドラ(चंद्र)」(月)+「ヤーナ(यान)」(乗物)です。
日本のメディアは一律「『月の乗り物』という意味ですね」と伝えていましたが、私は少し違うことを考えていました。
確かにサンスクリット語の「チャンドラ(चंद्र)」は月を意味します。
しかしもうひとつ、インド神話の月の神(男神)もチャンドラです。
チャンドラ神は仏教にも取り入れられ、十二天の一人「月天(がつてん)」と呼ばれています。
さすればチャンドラヤーンは「月神・チャンドラー神の御乗物」とも言えるのではないかと。
2019年に月着陸に成功した中国の無人月探査機の名前は「嫦娥」。
嫦娥(Cháng'é/チャウガ)は中国神話の「月に住む仙女」の名前です。
これらと比べると「賢い月着陸調査船(SLIM)」という名前の味気無さと、愛国心ゼロ度っぷりが際立ちます。
日本神話の月神は、太陽神天照大神の弟・ツクヨミノミコト(古事記では月読命/日本書紀では月夜見尊)です。
※伊勢神宮では「ツキヨミ」と発音します。
ならば「月探査機つくよみ」とか「月探査機つきよみ」でもよかったんじゃないのと思います。
賢い犬リリエンタール・・・もとい、「賢い月調査船SLIM」よりも、少なくとも。
下は山岸涼子先生が描いた月読命です。
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