メンタルが強い!と思う漫画家おふたり❷二ノ宮知子先生
絶頂期のJ事務所を敵に回しても作品の世界観を死守
2022年4月17日放送「ボクらの時代」出演時の二ノ宮先生。
画像はフジテレビューよりお借りしました。
2006年に「のだめカンタービレ」のドラマ化企画が持ち上がった時の話です。
はじめに映像化権をゲットしたのはTBSでした。
制作サイドは千秋真一(千秋先輩)役に、さも当然の如くジャ●ーズタレントを提案してきました。
しかし二ノ宮知子先生は首を縦に振らず。
実は二ノ宮知子先生、デビュー12年目で描いたこの「のだめカンタービレ」が初のヒット作かつ初映像化企画でした。
決して「巨匠の権威で断ることができた」わけではないのです。
おそらくTBSも講談社も予想外の反応に驚愕したことでしょう。
まず、原作の設定を見てみましょう。
のだめ162㎝/千秋先輩181㎝
マンガの千秋先輩は常に「のだめより頭ひとつ長身」に描かれています。
一方、制作側が提案したキャストはこうでした。
上野樹里:167 cm/某Jタレ:169㎝
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更には
「主役をJタレにしてしまうと主題歌から何からJにされてしまう。クラシック音楽マンガなんだから、オープニングテーマ曲も劇中曲もクラシック一択!」
と二ノ宮先生が譲らなかったとも言われています。
結局、TBSと交渉決裂した二ノ宮先生。
そこへすかさず名乗りを上げたフジテレビ。
フジは、当時はまだ売出し途上だった玉木宏を推します。
上野樹里:167 cm/玉木宏:180㎝
更に「オープニングテーマ曲はベートーベンでいきます」…でようやく頷いた二ノ宮知子先生。
結果は皆さまもご存じの通り、ブームと言われるほどの大ヒットでした。
大きな魚を逃したTBSは、代わりにJタレばかりで固めた「花より男子」をぶっこみます。
「花より男子」もジャニーズファンにはそこそこ受けたようです。
一方のだめは映画化(一部・二部)もされ、最終興行収入37.2億円を稼ぎ出したのでした。
絶頂期のJ事務所を敵に回してでも自分の作品の世界観は守る二ノ宮知子先生。
巨匠永井豪とはベクトル違いの漢(オトコ)っぷりに痺れる憧れるゥ(@JOJO©荒木飛呂彦)なエンドウでした。
クリエイターの地位が低すぎるニッポン
しかし、このお二人レベルの鋼(ハガネ)の精神力の持ち主ではない漫画家さんたち(の中で一度でも自分の作品の映像化経験のある人)は、多かれ少なかれ我慢をされているようです。
「テルマエ・ロマエ」も興行収入58億円を叩き出したにもかかわらず、原作者のヤマザキマリ先生には100万円ポッキリしか支払われなかったとか。
2013年2月23日放送の「ジョブチューン」でご本人がぶっちゃけたエピソードです。
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最後に、のだめのオープニングテーマにも使われた
ベートーヴェン交響曲第7番第1楽章Ludwig van Beethoven: Symphony No. 7を貼ります。
【ベト7!】 ベートーヴェン 交響曲第7番・第一楽章 ヘルベルト・フォン・カラヤン ベルリン・フィル Beethoven
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