厚労省から発表された「プベルル酸」について調べてみました
プベルル酸 C8H6O6
プベルル酸はアオカビ(ペニシリウム属)の代謝産物として作られる天然化合物。
1932年に発見されました。
非常に強い抗菌作用を持つことで知られ、抗生物質(抗菌薬)とされます。
マラリア原虫に対する効果も高く、抗マラリア薬の候補として研究されています。
プベルル酸自体の毒性はそこまで強くないとされますが、誘導体(母体の構造や性質を大幅に変えない程度の改変がなされた化合物)には非常に強い毒性を示すものがあります。
人間の健康についての影響はまだ研究されていません。
コウジカビ(アスペルギルス属)からはプベルル酸はできませんが、アオカビとコウジカビは類縁関係にあり、両者の見た目は非常に似ています。
アオカビは世界中の大気中に常に胞子が飛散しています。
例え掃除の行き届いたお宅でも、パンや餅を数日放置するとすぐに青カビが生えるのは、そのためです。
なお名前が非常に紛らわしい「プルベル酸」(医薬品名バルプロ酸ナトリウム)は全く別物です。
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