川や池に暮らす水鳥たちの子育て
東京の川や池で通年見かける水辺の野鳥(水鳥)は、カルガモ(カモ目カモ科)、カワウ(カツオドリ目ウ科)、コサギ/アオサギ(ペリカン目サギ科)、カイツブリ(カイツブリ目カイツブリ科)、カワセミ(ブッポウソウ目カワセミ科)です。
この5種は同じ川や池で全部同時に見かけることもあります。
※ゴイサギ、オオバンはこれら5種に比べると数が少ないので、今回は含みません。
食性(何を食べるか)で分類
この5種を食性(何を食べるか)で分けると以下のようになります。
- カルガモ :草食に近い雑食性
- カワウ :肉食性(潜水漁系)
- コサギ/アオサギ :肉食性(非潜水漁系)
- カイツブリ :肉食性(潜水漁系)
- カワセミ :肉食性(潜水漁系)
もしかして濡れるのはお嫌い?なサギ類とカワセミ
サギの仲間は足の先だけ水に入り、じっと待ち伏せして、近づいて来た魚を長いクチバシで捕えます。
長ーい足の先の方だけと、クチバシの先以外は決して水に浸けません。
水に浮かんだり、泳いだりは絶対にしません。
カワセミは水面の上の枝などでじっと待ち伏せして、近づいて来た魚目がけてダイブして捕えます。
水面に飛び込んでから獲物を咥えて飛び出してくるまで、つまり潜水している時間はほんの一瞬です。
捕獲に成功しようが失敗しようが、一瞬で上空の枝などに戻ります。
狙った魚に逃げられたからといって水中にとどまることはありません。
水に浮かんだり、泳いだりも絶対にしません。
潜水艦のように水中を自在に泳ぐカワウとカイツブリ
カワウ/カイツブリは、まず先に潜水して水中を泳ぎながら魚を探すタイプです。
潜水時間は長く、潜水艦か魚雷のように自在に水中を動き回ります。
潜った地点と浮かび上がる地点はかなり離れていて、予測不能です。
早成性か晩成性かで分類
昨日の記事でも書いた通り、鳥類は孵化した時のヒナの状態で早成性か晩成性か分けられます。
上の5種をこの基準で分類すると、以下のようになります。
- カルガモ :早成性 :育児はメスのワンオペ
- カワウ :晩成性 :育児は両親が平等に参画
- コサギ/アオサギ :晩成性 :育児は両親が平等に参画
- カイツブリ :半早成性 :育児は両親が平等に参画
- カワセミ :晩生成 :育児は両親が平等に参画
☆早成性 :目は開き、毛も生え、すぐに歩ける(泳げる)状態で生まれる。
☆晩成性 :目も開かず、毛もなく、歩けない未熟児状態で生まれる。
☆半早成性:早成性と同じ状態で生まれるが、晩成性同様に親の手厚い世話を受ける。
カルガモは水辺の陸地に簡易的な巣しか作らず、その巣もヒナが孵化したら捨てます。
夜は地上で寝るため外敵に襲われやすく、ヒナは自力で走って逃げる必要があり、早成性です。
草食のため親が給餌をしてやる必要がなく(餌場に連れて行くだけ)、ワンオペでどうにかなるためオスは育児に関与しません。
さっさと次のメスを探しに行きます。
画像は東京新聞よりお借りしました。
\シングルマザーですが何か?/

カワウ/コサギ/アオサギは水場から近い樹上(アオサギはごく稀に地上)に、カワセミは樹の洞(うろ)に営巣します。
すぐに泳げる必要はないので晩成性です。
肉(魚)食のため、給餌に多大な労力を要し、ツーオペでなければヒナは育ちません。
片方が巣を守り、片方が漁に出かけ、をオスメスが交代しながら行います。
アオサギ画像はデイリーポータルZよりお借りしました。
\デカくてもヒナ/

カイツブリは水上に枯葉や水草を集めて、プカプカ浮かぶその名も「浮き巣」を作ります。
水に落ちる危険性が高いためヒナは泳げる必要があり、早成性です。
しかし潜水は無理なので親が給餌します。
それどころか、羽が生え揃い目もぱっちり開いた晩成性のヒナを、親はおんぶして育てます。
片方が子供をおんぶし、片方が漁に出かけ、をオスメスが交代しながら行います。
早成性で生まれながら、晩成性並に育児に手間をかけるため半早成性と呼ばれます。
画像は埼玉新聞よりお借りしました。
\過保護ですが何か?/

同じ川(池)で餌場を共有して暮らしている水鳥でも、ここまで違うことに驚きます。







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