新しい双眼鏡を買いました
ケンコートキナーから2013年に発売され、価格がこなれ切っているウルトラビュー7×30にしました。
いくら発売から13年経つとはいえ、対物レンズ30㎜で完全防水で5千円台という驚きの破格プライスだったためです。
ケンコートキナーは中野ブロードウェイの北出入口のすぐそばに本社を構える光学機器メーカーです。

スマホとは違い双眼鏡は毎年ジャンジャン新製品が出るものでもないため、13年前の製品といっても技術的に劣る所はありません。
ところで、一般の双眼鏡には3方式があることをご存じでしょうか・
一般の双眼鏡は、まずガリレイ双眼鏡とプリズム双眼鏡に区別されます。
そしてプリズム双眼鏡はさらにプリズムの形状からポロプリズム方式とダハプリズム方式に分かれます。
イタリアが生んだ天才科学者ガリレオ・ガリレイが1609年に天体観測に使ったとされているのがガリレイ双眼鏡です。
プリズムを使用しないため小型軽量化が可能ですが、その代わり倍率を上げることが難しく、最大でも4倍にしかできないとされます。
そのため現在ではオペラグラスに使われる程度で、主流方式ではなくなっています。
画像はニコンビジョン公式よりお借りしました。

現在の主流はプリズム双眼鏡です。
より古い技術であるポロプリズム方式と、より新しい技術であるダハプリズム方式に分かれます。
ポロプリズムは1854年にイタリア人のポロが開発。
片眼につき2個のプリズムを使用し、光を4回反射させます。
ダハプリズムは1800年代後半にドイツ人のアッペが開発。
片眼つき1個のプリズムを使用し、光を6回反射させます。
ポロとダハの比較画像は一般社団法人日本望遠鏡工業会よりお借りしました。

明るくコストが安いが小型化しにくいポロプリズム
ポロプリズム方式では光の全反射が可能。
つまり光のロスがないため、いわゆる「明るいレンズ」となります。
ダハ方式と違い加工が簡単。
アルミメッキなどが不要のため、コストが安く済みます。
ただし光軸を乙字形に屈折させるため、本体内にそのスペースが必要。
ダハ方式よりも本体が大きくなります。
また乙字屈折のため対物レンズ(対象に向ける側)と接眼レンズ(覗く側)を一直線に配置できません。
そのため「折畳み型」にするには限界があります。
どう頑張っても見た目はダハよりもゴツくなり、スタイリッシュさには大いに欠けます。
ポロプリズムは構造によりさらにボシュロム型とツァイス型に分かれますが、長くなるのでこれも割愛。
基本暗く明るくするコストが要るが小型化は容易なダハプリズム
ダハプリズム方式は対物レンズと接眼レンズの光軸が直線上に並びます。
そのため本体を非常にコンパクト、かつ軽量に設計することが可能な点が特徴です。
デザインもスタイリッシュになります。
折畳み式も手のひらに収まるサイズが造れます。
しかし反射回数が多い分プリズムに高精度が求められ、位相差補正のためのアルミコーティングが省略不可能です。
そのため製造コストが高くつきます。
スタイルの比較画像は双眼鏡のヒノデよりお借りしました。

ポロにするかダハにするか
以上の理由により、同価格帯で比較するとどうしてもポロプリズム式の方が安価で、かつ視界が明るいということになります。
ダハにポロ並みの明るさを求めると、どうしてもワンランク上の価格帯を狙う必要があります。
でも見た目はダハの方が今風。
下はどちらもKENKOがSANRIOとコラボした製品です。
ポロ方式はこの形状より小さくはなりません。

ダハ方式はキュッと折り畳めます。


迷った挙句に私が今回購入したKENKOウルトラビューは、ポロプリズムです。

5千円台のポロではPENTAXのタンクロー(対物レンズ20㎜)が人気・売れ筋のようです。
実店舗で試してみたところ、タンクローも実に良い双眼鏡でした。
210gと軽量なので、観劇用ならばタンクローの方が良いと思います。
しかし私は自然観察用に欲しいので、どうしても30㎜が欲しかった。
実店舗では展示機の7~8割がダハでしたが、ダハで30㎜だと2万円台クラスになりました。
ウルトラビューは重量が450g。
付属ストラップで首から下げるとずしりと重いです。
この夏の自然観察に活躍してくれることを期待しています。



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