仕事の思い出>国家試験/資格試験の試験監督❸捨て台詞はカッコ悪いぞ
❶と❷はこちらです。
❶
❷
試験監督は分刻みで動いてるんだからワガママはやめよう。
それから脅し文句は逆効果❗️
金融系の資格試験でのことです。
少々上級部類の資格だったため、受験者は金融業に現在進行形で勤務中の人が大半でした。
そうでない人でも年齢層は高く、30代以上※でした。
※受験票に生年月日も記載される試験なのです。
もちろんこちら側がチェックに使う受験者名簿にも生年月日併記。
なので突拍子もない人はおそらくいないだろうから楽だろうと思ってたら、実際楽でした。
試験終了までは。
👼 👼 👼 👼 👼 👼
何事もなく試験が終了し、受験者に退出を促した後は教室の片付けをします。
普通の受験者はさっさと退出しますが、この時は何故か1人の男性がなかなか退出しませんでした。
監督の私と補助員の女性(初老の女性)がバタバタと小走りで走り回り、板書を消したり張り紙を剥がしたりゴミを拾ったりしてても、平然と席に座り続けます。
それどころかカバンの中から文庫本なんぞ取り出して読み始めました。
私 「退出されないんですか❓」
男性「お構いなく」
お構いなくじゃないよ。
私 「我々ももう退出しますので、ご退出願います」
男性は手を軽く振ってバイバイの仕草をしました。
あんたたちは帰れば良いじゃない❓僕はもうちょっといるから、とでも言いたげです。
私は補助員さんに窓のカーテンを閉めるよう指示し(現場復帰が鉄則です。朝閉まっていたカーテンを開けたので当然閉めます)、電気のスイッチをオフにしました。
暗くなって本が読めなくなった男性が、本から目をあげて不機嫌そうにこちらを見ました。
私 「ドアを施錠しますので、ご退出願います❗️」
男性はゆっくりと立ち上がり、かばんと文庫本を持ってこちらに歩いてきました。
上背があり、私と補助員さんは見下ろされる形です。
男性は低い声で、私を睨んだまま言いました。
「おい、口のききかたに気をつけろよ❗️」
補助員さんは白い顔になって小刻みに震えています。
私 「お気に障りましたら失礼いたしました。しかし教室に施錠して本部に戻るのは規則です。規則にご不服でしたら、ご一緒に本部までどうぞ。試験責任者がご対応させていただきます」
男性はムッとした顔で足早に退出していきました。
補助員「な、なんだったの、今の❗️❓」
私 「さあ❓バスの時間か誰かとの待ち合わせの時間まで時間潰す気だったんじゃないんですか❓」
にしても脅し文句とは良い度胸だ。
監督員は担当試験会場内で起きたことは仔細漏らさず文書でレポートする義務がありますので、もちろん受験番号と名前、脅し文句、きっちり報告をあげましたよ。
だからといって点数が足りてる人が不合格になるほどの事案ではありませんが・・・。
実は私、試験開始前の巡回中に、その人がたまたま机の上に出していた名刺を見てるんですよね。
勤務先の銀行名、バッチリ見えたんですよね〜。
ここにはもちろん書きませんけどね。
私、支店は違いますけど、その銀行に口座持ってました。
定期預金も持ってたんですよ。
その定期預金の満了タイミングで解約して他の銀行に預け直して、ついでに口座も解約しましたわ。
さて、三部作にしようかと書いたこのシリーズですが、最後によもやま話の回❹を書いて
完結しようかと思います。

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