風景>散歩道>ビルの谷間に鎮座する将門塚
大手町駅から皇居に向かう時、道2本分まわり道をすると
東京都指定旧跡・将門塚(ショウモンヅカ)=平将門(たいらのまさかど)の首塚
があります。
平将門の首を祀ったものです。
今はご存知ない方も増えていますが、平将門は神田明神の祭神です。
もともと神田明神はこの場所にありました。
大黒様と恵比寿様を祀る神社でしたが、のちに平将門が合祀されます。
しかし江戸城増築に伴い神田明神は移転します。
そしてこの地に将門首塚だけが残りました。
以前はこういう感じでしたが、
一帯の再開発で今はこうなりました(昨日の写真)。
これが周囲の大規模再開発中の航空写真です。
出典元:プレジデントオンライン
建設中の建物は三井物産と三井不動産との共同事業「Otemachi One」。
右がA棟、左がフォーシーズンホテルが入るB棟。
その真ん中の正方形の窪みが将門首塚です。
建設工事中は万が一の事故による破損を防ぐため、五輪塔が強化ガラスで覆われたそうです。
プレジデントオンラインの記事によると、この正方形12m×12m(144平米)の土地の
公示地価は何と40億円だそうです。
三井不動産にしてみれば、もっと地価の安い所に移転していただきたい気持ちがやまやま
だったことでしょう。
しかし敢えて残しました。
大正時代、関東大震災で一帯の建物が崩壊した時、塚の真上に大蔵省仮庁舎が建てられました。
しかし直後に時の大蔵大臣をはじめ関係者数十人が次々と不審死を遂げます。
大蔵省は慌てて建てたばかりの仮庁舎を取り壊し、鎮魂祭を催して事態を収集したというのです。
話はまだ続きます。
東京大空襲で一帯が焼け野原になった時も、GHQが区画整理のために首塚を撤去しようとしたところ不審事故が相次ぎ、計画を中止したというのです。
そもそも「将門の『首』塚って何❓
なぜ「首」だけが祀られているの❓
と思われた方もいらっしゃるでしょう。
その話は長くなるので別記事にします。
土曜のためオフィス街・大手町の人通りはまばらでしたが、この将門塚だけはまばらな通行人がほぼ皆さん参拝していかれてました。
なお、以前の写真には献花やお供えがたくさん映っているのに昨日の写真にないのは、
昨年2021年付でお賽銭以外の一切のお供えが禁止されたためです。
将門塚の真上の空。
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