雑学>日本の伝統「左上右下」の実例❶
左上右下
発音は「さじょううげ」です。
左側が上だで右側が下いう意味です。
日本に古代から連綿と続く礼儀作法の基本です。
ただしイマドキのスマホでは「サジョウウゲ」と入力しても一発変換してくれません。
いや、変換候補にも出ません。
しかし、だからといって「もうオワコン」とも言えません。
何故ならそれは私たちの日常に、あまりにも当たり前な顔をして存在しているからです。
いくつか実例を挙げてみましょう。
例❶食事の配膳
食事をする人から見て(ここ大事)ご飯茶碗は左手前。
汁椀は右手前に置くのが原則です。
関西では昔はご飯茶碗を手前左、汁椀はその奥(左奥)に置くという地域性があったようです。
それでも「ご飯茶碗は手前左」の鉄則だけは同じです。
これを逆(ご飯が右で汁が左)に置こうものなら
「亡くなった方へのお供えの作法だ」
と言って嫌がられます。
亡くなった人に対しては。、全て生きている人と逆にすることを「逆さ事(さかさごと)」と言います。
ご飯が左奥なのは、米は尊いという意識からです。
「ご飯左の法則」は少なくとも平安時代には確立していたと言われます。
江戸時代、武士の給料は米で支払われていました。
藩主が納める土地にどのくらいの価値があるかは面積ではなく石高(米の収穫高)で表されました。
例❷着物の襟合わせ
着物は性別を問わず必ず右前に着ます。
左前は死装束のみです。
「あれ、右が前ということは、左が偉くないじゃない」
と思われますか❓
いいえ、本人から見るとちゃんと左側が上にきています。
「右前」というのは、着る人基準で見て
「右をまず前(先)に持ってくる。その後左を重ね合わせる」
という意味なのだそうです。
紛らわしいですね。
ニホンゴ、ムズカシイネ❗️
例❸国会議事堂
国会議事堂は完全左右対称。
そして左手参議院(旧貴族院)、右手衆議院です。
画像はデイリーポータルより。
他にもまだまだあるので1回続きます。
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