解説>特殊詐欺とは何が特殊なのか
👇これらの記事から続いています。
❶高齢者ほど詐欺に引っ掛かりやすいのは、加齢とともに脳の「損を回避しようとする働き」が弱まるため。
でも「実際に損をした時の悔しさ」は若い頃と全く変わらないので、とても厄介という話。
❷・・・からの、最近大流行の「特殊詐欺」の特殊っていったい何が特殊なの❓
クイズ(5択)。
❸解答&回答者発表。
「特殊詐欺」の定義
特殊詐欺
被害者に電話をかけるなどして対面することなく信頼させ、指定した預貯金口座への振込みその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の一種である。
(Wikipediaよりコピペ)
従来の詐欺と違うのは主に3点です。
❶ターゲットを絞り込まず、不特定多数に仕掛ける。
❷ターゲットと直接接触せず、電話・郵便・インターネットなどを媒介して行う。
❸金銭授受も非接触を原則とし、ターゲットに振込や郵送をさせる※。
※一部「受け子」と呼ばれる使い捨ての人材を使う場合もあり。
※一時期「レターパックで現金を送れ」という手口が流行ったため、今でも郵便局の窓口には「レターパックで現金送れは全て詐欺」と注意喚起文が貼り出されています。
名称変遷史
1990年代末頃
架空請求や身内を装う電話詐欺(それ以前にもあった)が目立つようになり「架空請求詐欺」「なりすまし詐欺」などと報道されだす。
2003年
鳥取県警米子署が「なりすまし詐欺」を「オレオレ詐欺」と命名。
2004年
警視庁が「なりすまし詐欺」「架空請求詐欺」「融資保証金詐欺」「還付金等詐欺」の4種を総称した統一名称を「振込め詐欺」にすると発表。
2013年
警視庁が「振込め詐欺」に代わる新名称を公募し、最優秀賞に「母さん助けて詐欺」が選出。
ポスターなどで盛んにPRされるも結局全く浸透せず、使用されなくなる。
そのため警視庁が次に使い出したのが「特殊詐欺」。
2016年
マイナンバー詐欺が流行し始める。
2022年
「特殊詐欺」被害額は減少傾向・手口は巧妙化傾向し、現在に至る。
「母さん助けて詐欺」には私も違和感バリバリでしたわ。
理由は
- 騙されるのは母親だけとは限らない
- 父親だって祖父母だって騙されている。
- そもそも「架空請求詐欺」や「還付金詐欺」は身内になりすまさない。つまり全然「総称」の役目を果たしていない。
特殊詐欺の被害額は2014年がピーク
2021年度の被害額はピークの2014年の半分近くにまで減少しているものの、それでもまだ年間300億円近くが騙し取られています。
また、有名な話ですが「なりすまし詐欺」の被害額が全国一少ないのは本当に大阪府です。
詐欺師「母ちゃん、オレオレ」
おかん「オレて誰や。あんた、名前名乗りい!」
的な大阪人気質が功を奏していると言われます。
しかしその大阪人も「還付金詐欺」には極めて弱いという統計も同時にあります。
2013年の還付金詐欺の被害額全国トップは大阪府です。
詐欺師「あなたの税金が還付されます」
おかん「え~ほんま❓いや~嬉しいわあ」
という会話が聞こえてきそうです。
被害総額は減っている代わりに手口が巧妙に進化していると言われる最近の特殊詐欺。
とりあえず騙されないように注意しましょう。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。