相次ぐ子どものリンゴ誤嚥と白雪姫
保育園給食での幼児のリンゴ誤嚥・窒息事故が相次いで報道されています。
先に報道された今年5月の事故(生後8か月男児・愛媛県)の原因はスライスリンゴと報じられました。
そのため、SNSなどでは
「園の手抜き」
「普通、すりおろすだろ」
「すりおろしリンゴだったら起きてなかった事故」
という意見が噴出していました。
しかし後から報道された今年4月の事故(生後6か月女児・鹿児島県)ではまさにその「すりおろしリンゴ」で発生していたことがわかりました。
リンゴは繊維質が多いから、すりおろしても危険なのでしょうか。
ここでどうしても思い出してしまったのが「白雪姫」です。
こう書くと
「はあ?白雪姫のリンゴは毒リンゴ!のどに詰まらせるのとは全然わけが違うんですけど?」
と思われる方が多数と思いますが…。
「白雪姫は毒リンゴの毒で仮死状態になり、王子様のキス(愛情)で目覚めました」
は、ディズニーが記念すべき長編アニメ映画第一作として気合を入れて「白雪姫(1937年公開)」を作るにあたり「原作のままだとあんまりすぎるから」大胆に改変したものです。
本来のグリム童話版では
「白雪姫は毒リンゴをかじって仮死状態になるが、王子様の家来に背中をどつかれて喉に詰まっていたリンゴ片が吐き出されると、蘇生した」
となっています。
事実です。
想像するに、中世欧州でも「リンゴの誤嚥で子どもが意識不明に」という事件はよく起きていたのではないでしょうか。
そして、そういう時は
「助けたければ思い切り背中を叩いて、詰まっているリンゴを吐き出させるのだ」
(医学的にも正しい対処です)
という教訓を、この童話は含んでいたのではないでしょうか。
すると「白雪姫」は、ディズニーのブラッシュアップによりロマンチック度は大いに上がったものの、実用度は逆に無くなってしまいました、ということになるのでしょうか。
8か月男児・6か月女児ともに蘇生はしたものの現在も意識不明の重体ということです。
無事に意識を取り戻すことを願っています。
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