馬>競馬>装馬具>競走馬のブリンカー集
本日午前中は競走馬の「メンコ(主目的:耳覆い)」をご紹介しました。
このメンコの目の部分に、半球形のカップが付いているものがあります。
こちらはブリンカー(遮眼革)と言います。
馬は巨体ですが草食動物です。
つまり野生の馬は非捕食者(プレイ:食われる側)。
捕食者(プレデター:食う側)から逃げるために、視覚聴覚が非常に過敏です。
馬の視野はなんと350度。死角はわずか10度。
自分の尻尾以外は全て見えています。
ちなみに捕食者であるネコ目動物(犬科や猫科)は視野280度、死角80度。
人間は視野230度(静止している物は180度、動く物は230度)、死角130度です。
なので性格の繊細な馬は、この視野の範囲で何かが動けば速攻気にしてソワソワします。
そういう馬の意識を競走や調教に集中させるためには、視界の一部を遮ることが有効です。
それがブリンカー(遮眼革)。
メンコの目穴部分に合成ゴムやプラスチック製カップを取付けたものが一般的。
カップの形やサイズを調整すれば遮る視界の広さを変えることができる。
馬の性格により、片側だけにカップがついているものもあります。
メンコほど遊べる余地は少ない装具ですが、なかなか個性豊かなのでご紹介したいです。
耳出しタイプ
視覚は遮った方が良いけど、聴覚は遮らない方が良いという馬向け。
耳覆いタイプ
最も一般的。
カップの大きさや覆う範囲は馬の性格に合わせカスタマイズされていて、様ざまです。
下向き半円
同じ半円でも下半分が開いています。上を気にするタイプの馬用。
「タレ目猫そむ」※にそっくり。
※コミックエッセイ。メディアファクトリー刊。
鶴瓶にそっくり。
バックミラー型
独特形状。
フルカップタイプ
カマキリではありません。(仮面ライダーというあだ名もあったらしい)
馬の名はライジングバイオ。
パドック(馬見所)が嫌いらしく、パドックでのみ装着。
走るとき。
こちらはよく見るとカップがシースルーの網。
視覚を遮る目的ではなく、砂が目に入るのを極端に嫌う馬用の「目の砂よけ」
名前はホライゾネット。
ブリンカーとは似て非なる別物。
ソフトに後方視界を狭めるチークピースという装具もあります。
こちらはあらためて別記事でご紹介します。
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