HSS型HSP🌏Millieの脳内世界

いらっしゃいませ。お好きな記事へどうぞ。

   

It is getting hotter.
Be careful not to eat too much cold food.
This year's ducklings will hatch soon.
How many ducklings will we see ?

派遣で失業保険3⃣「派遣は1か月待機が必要」は誤情報


初公開:2024/4/9 15:00

推敲・再公開


こちらから続いています。


「派遣は退職後1か月以内に離職票を請求すると自動的に自己都合扱いになる」は誤情報


派遣契約が期間満了で終了する場合、

  • 次の仕事の紹介を希望したが、契約満了日までに紹介がなかった。
  • 紹介されたが希望条件と違い、契約満了日までに合意に至らなかった。


などのケースでも


「1か月待たないと自己都合扱いになる。つまり離職票の請求は失業後1か月待つ必要がある」


という誤った情報が、ネット上に複数公開されています。



例えば某求人サイトでは、こんな記載をしています。


派遣社員の場合、契約と契約の間の期間と離職とを区別するために、雇用契約が終了したら派遣会社は次の派遣先を探す期間として1ヶ月間待つよう厚生労働省に指導されています。 そのため離職票はその後の発行となり、雇用保険の申請も1ヶ月待ってからということになります。


派遣社員の場合、契約終了になってから1ヶ月間は「派遣会社が仕事を見つける期間」と定められています。 つまり、派遣社員は契約を終了しても1ヶ月待たなければならないのです。 退職後1ヶ月以内にハローワークで受給の手続きをすると、自己都合による退社とみなされ、3ヶ月の待機期間が生じるので注意してください。               2024/3/22                                                       


自己都合の待期期間を「3か月」と記載しているところからして、もう誤情報です。


記事1⃣にも書いた通り、2020(令和2)年9月30日までは待期期間は3か月と定められていましたが、10月1日からは「過去5年間に2度の失業給付申請まで」という条件付きで2か月に短縮されています。


それすらもまだ修正できていないって、どういう求人サイトでしょう。
しかし他にも少なくない求人サイトや派遣会社のHPが、同様の誤情報を載せています。


別の求人サイトの記載はこうです。

契約終了後の1ヶ月間は、派遣会社が新しい派遣先を探し紹介する期間だと定められています。

基本的に、この契約終了を迎えてからの1か月間に離職票を発行してもらうことは困難です。                (情報更新日の記載なし)


私は霞が関の厚生労働省に電話して、この点を確認しました。



厚生労働省の答え:それは正しくありません


厚生労働省の回答を要約しました。


「確かに2009年までは、派遣契約が終了しても派遣労働者が同じ派遣会社で次の仕事の紹介を希望している場合、1か月程度までなら雇用保険の喪失手続を引き延ばすことも可能」

というのがありました。


正社員の場合は、退職日から10日以内に雇用者は離職票を発行するよう義務付けられています。


しかし派遣会社の場合は

「それをやると、喪失手続きをした直後に次の仕事が決まった場合はまた加入手続きをやり直さなくてはならない」

ためです。


しかしその当時でも「厚生労働省が必ずそうしなければならないと指導した」ことはありません。


「本来なら10日以内の発行が義務つけられている離職票だが、派遣会社の場合は、1か月程度までは様子見期間として発行を遅らせても問題にならない」


が誤解されたのだと思われます。


しかしそれも2009(平成21)年3月31 日付で撤廃され、現在は派遣会社も一般企業も全く同条件です。


つまり現在では、派遣会社が契約満了日までに次の仕事の紹介ができなかった場合は、本人が希望しない場合を除き10日以内に離職票を発行しなくてはいけません。


「1ヶ月間は派遣会社が仕事を見つける期間なので、離職票を発行しないよう、厚生労働省に指導されています」


というのは、派遣会社に都合の良いように解釈した不正確情報。
しかも15年も前に撤廃済みの化石情報だったと判明しました。



なので、派遣契約満了日までに次の仕事の紹介がなかった場合、もしくは希望条件に合わない仕事が紹介されて断った場合(今回の私のケースはこれです)は、満了日当日に派遣会社に連絡して、次の章で解説する内容を伝えましょう。


<私の場合>

①長期案件が希望だが半年の期間限定(更新なし)を紹介された。

②通勤に2回乗換が必要で、希望の通勤時間より遠い会社だった。


私は解釈の行き違いがないよう、はっきりとこの2点を理由に挙げて「希望条件に沿った別案件の紹介を改めて希望」と回答しました。



4⃣に続きます。