親と子でクチバシの色が違う鳥・その生存戦略的意味は
この記事の余談です。
「全鳥類種の半数以上を占める一大派閥。スズメ目(もく)。多くはヒナのクチバシが黄色く、それが『ヒナです』のサインになっている」
と書きました。
日頃から人に言っても「嘘だ」「おかしい」「分類が間違ってる」等と返されるんですが、カラスもスズメ目です。
カラスのヒナもクチバシが黄色です。
カラスのヒナと親
画像は生活110番(左)とWikipedia(右)よりお借りしました。


一方、下は非スズメ目(もく)のハト目(もく)です。
ヒナのクチバシの色は親とは違いますが、黄色ではありません。
ピンクです。
ハトのヒナと親
画像は日本ハトレース協会(左)とWikipedia(右)よりお借りしました。


多くの鳥でヒナのクチバシの色が成体と違うのは、親の給餌刺激を喚起させるサインだと言われます。
ヒナ「餌をください」
親 「この黄色い所に餌を入れなくちゃ」
一方、親が子に給餌をしない鳥もいます。
キジカモ類(キジ目+カモ目)がその代表格です。
キジカモ類のヒナは羽毛が生え揃った状態で生まれ、目も見えています。
すぐに歩き、走り、カモ目なら泳げます。
親の役目は餌のある場所に連れて行くだけ。
ヒナは自力で餌を食べます。
キジカモ類は草食性なので、狩猟技術も不要です。
刷り込み(インプリンティング)と呼ばれる
「生まれて初めて見た動くものを親と認識し、後をついて歩く」
習性も備えています。
この本能的習性により、親が必死にならなくてもヒナが本能的に親の後をついてくるので、餌場までの統率も楽。
親から子への給餌が不要なため、キジカモ類ではヒナとオトナのクチバシは同色です。
カルガモ/ニワトリのヒナと親
画像は東京新聞(左)と沖縄こどもの国(右)よりお借りしました。


余談ですが、キジカモ類は現生鳥類のうちわずか4.5%でしかない弱小派閥です。
ただ
❶比較的地上依存性が強い。(飛行が好きではなく、地上にいたがる)
❷肉の味が人間好み。
といった理由で多くが家畜(家禽)化されているため、人間の感覚では鳥グループの大派閥のように錯覚しがちです。
矢印の左が野生種、右が家禽種です。
鶉(ウズラ)と七面鳥(シチメンチョウ)はほとんど品種改良されていないため、野生種も家禽種も同じ名で呼ばれます。
キジ ➡ ニワトリ
マガモ ➡ アヒル
ガン ➡ ガチョウ
ウズラ ➡ ウズラ
シチメンチョウ ➡ シチメンチョウ







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