哺乳類>翼手目>コウモリについて語りたい❹コウモリの祖先
現時点で化石が発見されている中で最古のコウモリ、オニコニクテリス。
オニコonichoはギリシャ語で爪nailのこと。
オニコクテリスは「爪コウモリ」の意。
5,200万年前頃。北米から出土。
内耳の蝸牛が未発達のためエコーロケーション(反響定位)未獲得とみなされている。
復元図は川崎悟司氏筆。
ほぼ同時代に生きていたイカロニクテリス。
イカロIcaroはギリシャ神話のイカロスに由来。
「イカロスコウモリ」の意。
5,500万〜4,500万年前頃。北米及び欧州で出土。
こちらは内耳の蝸牛が発達しており、エコーロケーション(反響定位)を
獲得済の可能性ありとされている。
復元図は同じく川崎悟司氏筆。
この二つのコウモリの化石の研究結果から
「コウモリは飛翔能力を先に、反響定位能力を後から獲得した」
と推測されています。
<反響定位(はんきょうていい/エコーロケーションecholocation)>
動物が音や超音波(エコー)を発し、その反響によって物体の距離・方向・大きさなどを
知ること。コウモリ、イルカ、マッコウクジラなどが行う。
コウモリは30kH〜100kHzの高周波を使う。
出典元:同志社大学/東京大学/JST
現在地球上に生息するコウモリは2亜目17科約1,000種と言われます。
まず大翼手亜目(オオコウモリ亜目)と小翼手亜目(コウモリ亜目)に大別されます。
オオコウモリ亜目はオオコウモリ科だけで、残りの16科はコウモリ亜目(=ココウモリ)です。
このオオコウモリとココウモリがすごく違うんですね。
では最終回の「❺オオコウモリとココウモリ」に続きます。
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