映画評>アイ・アム・サムを思い出す:「星になるまで」2019年台湾❶
中国語原題:為你存在的每一天/Because of You
日本語直訳:あなたが存在する毎日のために/あなたのおかげで
知的障碍を持つが明るい性格のシャオチンは周囲の好意と援助に支えられながら、市場の八百屋で働いて一人娘シンシンを育てている。
しかし就学年齢にすら達していない幼いシンシンの精神年齢が既に母親を追い抜いている状態だ。
そんな母子家庭を調査するため、ソーシャルワーカーやって来る。
- 星になるまで
- Video On Demand
あれ?
予告編を見ただけで、すでに凄いデジャヴ。
これって・・・
子役・ダコタ・ファニングが賞を総舐めにして、その名を一躍世界的に轟かせたあの名作「アイ・アム・サム」と話の骨格が同じ。
アイ・アム・サム(2001年米)
知的障碍を持つサム・ドーソンは7歳児相当の知能しかない。
それでも定職に就き(スターバックスの障害者枠雇用/掃除と雑用係+接客多少)貧しくも真面目に暮らしている。
一夜の寝床だけが目的でサムの部屋に上がり込んだホームレス女性は、予想外の妊娠に腹を立て、娘を生み捨てて逃げていった。
サムは娘にルーシー・ダイアモンドと名付け、周囲の好意と援助に支えられながら懸命に子育てをする。
しかし利発なルーシーはあっという間に父親の知能を越えてしまう。
ソーシャルワーカーはサムには養育能力が無いと判断。
ルーシーは施設で保護された後、裁判を経て里親に預けられる。
サムは里親の近所に引越し、仕事を掛け持ちして収入を増やす努力をする。
ルーシーはどんなに禁止されても毎晩里親の家を抜け出してサムに会いに行く。
二人の絆の強さを見た里親がルーシーをサムの元に返し、二人は再び仲良く暮らす。
サムを演じたショーン・ペンの、知的障碍者になりきりぶりは見事で、アカデミー賞主演男優賞にノミネートされました。
(惜しくも受賞は逃す)
- I am Sam アイ・アム・サム(字幕版)
- Video On Demand
ルーシー(ファーストネーム)・ダイヤモンド(ミドルネーム)という名前は、サムが自分の好きなビートルズの曲、Lucy in the Sky with Diamonds(ルーシーはダイヤモンドを纏って空にいる)からとったものでした。
子どもをダッコしたまま接客業が許されるスタバって凄いなあと思ったものでした。
20年以上前の話ですよ。
ところで「アイ・アム・サム」の場合は男性知的障碍者ですから、
「寝泊まりする場所が欲しかったホームレス女性にうまく利用され、予想外で生まれた子どもを押し付けられた結果の父子家庭」
という設定で済んでいました。
しかし今回の「星になるまで」の場合は女性の知的障碍者です。
となると・・・。
正直言うと
(性暴力とかの被害に遭って子どもが生まれたとかいう設定だったら、キツイな・・・)
と思ってしまい、数日視聴をためらってしまいました。
でもこの猛暑で先週末はほぼ家にいたので、その間に視聴。
長くなったので、感想は続きます。
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