後編で引き合いに出した、子沢山将軍こと徳川家斉（いえなり）

・・・の子ども53人（男児26人／女児27人）の名前一覧がたやすく見つかりました。

2015年のドラマスペシャル版「大奥」※で徳川家斉を演じたのは成宮寛貴さんでした。
（左は側室役の沢尻エリカさん）

※男女が逆転してない方の「大奥」ですよ。

☟画像は東洋経済オンラインより。

（名前なし）の二人はおそらく死産だったのでしょう。

江戸時代の出生時死亡率（お産自体が大変危険なことだったので10人中1人は出産時に死亡していた）が10％もあったことを考えると、53名中2名つまり3.8％という低い数字はさすが徳川家ですが、それでも成人（当時は14～16歳）できたのは28名です。

№34の女の子が第13代加賀藩主前田斉泰（なりやす）の正室になった第21女・溶姫（ようひめ）です。

子孫に第34・38・39代内閣総理大臣にもなった近衛文麿公爵がいます。

溶姫の輿入れ（嫁入り）を迎えるために本郷の加賀藩上屋敷に建てられた溶姫御殿の正門が現存するの東京大学赤門というのは有名な話です。

東大本郷キャンパスは加賀前田52万石の上屋敷跡に建てられています。

将軍家の姫を嫁にもらう場合は姫専用の住居を建て、その門は赤門（木造の門を朱色に塗ったもの）にして迎えなければならないというのが当時のしきたりでした。

徳川家斉は無事成人した女児は全員、大名家に嫁がせたそうです。

その数は20人近かったとされるため、赤門もそれぞれの嫁ぎ先の大名屋敷に20個ほどは造られたはずですが、ほとんど現存していません。

東大本郷キャンパス以外の赤門は、実はすぐご近所に人知れず現存しています。
それが東大のすぐ近所にある西教寺の赤門です。

こちらはもとは大手町にあり、諸事情で移築された物だそうです。

東京メトロ南北線・東大前駅を出て140m徒歩2分の所にある西教寺。

全国的にはトップシェアなのに関東圏にだけは少ない、浄土真宗本願寺派のお寺です。

赤門画像は上記公式より。