私がコウモリ贔屓な理由
幼稚園でイソップ童話の「卑怯なコウモリ」🦇を読まされた時、何とも言えない嫌な気持ちになりました。
(「嘘つきコウモリ」「ずるいコウモリ」「仲間外れのコウモリ」としてる本もあります)
- イソップえほん (8) ずるいコウモリ
- 岩崎書店
- 本
こういうと
「わかるわかる。コウモリみたいにどっちにもいい顔する人って、ほんと嫌な感じだものね❗️」
と言う方がいますが、全くそういう意味ではありません。
当時は何せ就学前の幼児だったので、嫌な気持ちをうまく言葉でまとめられませんでした。
先日ふとイソップ童話を読み返したら、当時と全く同じ嫌な気持ちになりました。
そして十分大人になりすぎた今なら簡単に言葉でまとめられます。
人間がコウモリを鳥なのか動物なのか判断がつけられなかったからといって
(昔は鳥だと思われていた)それをコウモリのせいにして、勝手に筋書きでっち上げて、
騙したな〜卑怯者❗️呼ばわりする身勝手さが鼻についたのだと。
それを言うなら鯨だってイルカだって人間は長い間魚だと思ってきたわけですよ。
なのになぜ「卑怯なクジラ」や「卑怯なイルカ」とは言わないのかと。
イルカやクジラの方は過剰に持ち上げまくって、日本に圧力かけて捕鯨を禁止させて、
コウモリだけ悪者にするのは何でだよと。
イルカやクジラを持ち上げまくっている過激環境保護団体と、紀元前7世紀のギリシャ人の
アイソーポスさん(英語読みイソップさん)の間に血縁関係はないのですけど。
改めてご紹介すると「卑怯なコウモリ」ってこういうあらすじです。
(pixiv百科事典よりコピペ)
むかしむかし、鳥と獣の戦争があった際に、コウモリは獣の味方をしていました。
しかし、鳥に襲われて捕まってしまったコウモリは「私は翼が有るので、獣ではなく鳥なのです」と弁明しました。蝙蝠は鳥の軍勢に寝返りました。
やがて戦争が終わり、鳥と獣は和解しました。
しかし、双方にいい顔をしたコウモリは鳥からも獣からも嫌われて追われることとなり、鳥が活動する昼間も、獣が活動する夜中も活動することが出来ず、その中間の夕暮れ時しか外を活動できなくなったということです。
今Googleで「卑怯なコウモリ」と検索すると、2位のWikipediaを抑えてまでも
検索トップに上がるのが「サクッとまとめ」とかいう記事で、こういう解釈でまとめられています。
こちらも全文コピペ。
みんなにいい顔をしたこうもりが好かれなかったのは、どういうことでしょうか。
きっと、とりも、けものも、けんかをしてでも、自分たちのプライドなど守りたいものがあったのでしょう。
仲直りをするときもきちんと謝ったはずです。
でも、こうもりは、そういうみんなが苦労をした部分には参加せず、自分の得だけを考えてあっちへふらふら、こっちへふらふらしました。
そんな相手を、とりやけものが仲間と呼べない気持ちはわかる気がします。
自分のことだけを考えすぎるのは、なるべくやめたほうがいいかもしれませんね。
うっわ。
これですよ。
こういう考え方も幼い私が辟易した一因ですよ。
多分、幼稚園の先生が似たような解釈で、私を含む園児に上のように熱弁を振るったんだと思います。
コウモリはダメなやつだと。
しかし、上の「サクッとまとめ」はコウモリを卑怯者にするためにわざと可愛く
「ケンカ」という表現に変えてますがアイソーポスさんの原作では「戦争」ですからね。
こっちの印象操作の方が遥かに卑怯だな💢と思いますよ私は。
鳥軍に捕まったコウモリも「お前が獣ならコロス」と言われて「鳥です❗️」と言ってるわけです。
命がかかりゃ言うでしょうよ、そのくらい❗️
そして実際の人間の戦争でも、大国同士のドンパチの間で何とか生き延びたい小国は、
似たような外交をやってるんですよ。
紀元前7世紀の昔も、近代も。
今現在の日本だって、アメリカにもロシアにも中国にも満遍なくいい顔しようとしてるじゃないですか。
じゃあ「卑怯な日本」って本、出しますか❓
こういう解釈が検索トップに来るということは、世間の8割9割ひょっとしたら
もっと多くは、こういうイメージ解釈なんでしょう。
しかし検索3位の「pixiv百科事典」にやっと救いがありました。
pixiv的解釈はこちらです。
基本的な教訓としては
・何度も人に背き寝返る者は、やがて誰からも信用されなくなる。
と伝えられるが、裏を返せば
・戦争というあらゆる生命体の平和を破壊する重罪を犯した鳥と獣が、その渦中を生き延びる術を講じたコウモリを責めてよいのか。
とも解釈できる。
そうだよ。戦争なんかするのが一番悪いでしょうが。
何言ってんだよ❗️です。
これが私のコウモリ贔屓の感情の所以なのでした。
(引用した可愛いイラスト3点の引用元:絵本ナビ)
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