報道>昭和遺産・中銀カプセルタワービル今日から取り壊し始まる
1972(昭和47)年完成の中銀カプセルタワービル(築50年)が、とうとう解体されるそうです。
え❓何それですって❓
私のような「珍建築好き」「珍間取り好き」なマニアには有名な物件です。
岡山県の地銀・中国銀行の略称は中銀(ちゅうぎん)ですが、このビルとは関係ありません。
このビルはチュウギンではなくナカギンと読みます。
私は今iPadでこれを打っていますが「なかぎん」と入力しただけで変換候補に
「中銀カプセルビル」と出てきました。
この単語、このiPadを買ってから初めて入力するのに、です。
世にマニアは多いようですね。
👇所在地は汐留駅から350m徒歩5分。
👇外観写真:Wikipediaより。
初めて見た時は鳩小屋かと思いました。
(欧米人はドラム式洗濯機と言うらしい)
4畳半大のカプセルユニットを積み重ねたワンルームマンション。
設計は故・黒川憲章氏。
エレベーター等が入った2本の塔にのまわりに、交換可能な住居用のカプセル140個をぐるりと固定した構造だそうです。
「メタボリズム」(新陳代謝)と呼ばれる建築運動を代表する作品だったとWikipediaにはありました。
👇設計図;スローメディアより。
「カプセルホテルみたい」
と思われましたか❓
実は日本初の(=世界初の)のカプセルホテルを設計したのも黒川憲章氏です。
そしてこの中銀カプセルビル完成が1972年、日本初のカプセルホテル開業が1975年。
こっちの方が先だった❗️
👇室内基本形:Wikipediaより。
生活必需品が全て作り付け、というのが売りだったようです。
しかも備え付け電化製品は、当時まだ庶民は手が出せなかったSONYブランド。
TVはブラウン管、電話はダイヤル式、ステレオはオープンリール式カセットレコーダー。
1972年の最先端だったんですねえ。
👇画像:産経新聞より。
それでも2019年時点で1室500万円弱と言うお手頃価格で購入できるのは、
投資物件としては大きな魅力。
👇売買価格表:SUMOより。
更にそれを7万円弱で貸し出せるとなれば、利回り的には超お買い得な好物件❗️
👇賃貸広告:メイツホームより。
賃貸市場でも「銀座※のデザイナーズマンションに6万円台で住める❗️」ということで
滅多に空室が出ないほどの大人気だったようです。
※住所は通王区便座8丁目
解体のため住民の退去も進められていましたが、最後の人の退去は3月13日だったようですね。
👇実際の室内画像:朝日新聞より。
昭和遺産がまたひとつなくなります。


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