病気/怪我>病気>乳がん>再建を巡る医師との攻防
この記事の続きです。
ここでひとつお断りしておきたいのは、私は自分の意志で部分切除(乳房温存)を選択したり、抗がん剤や放射線治療を受けている方がたに、間違っているとかやらない方がいいとか言う気などこれっぽっちもないということです。
副作用が辛かろうが何だろうが、各人が自分の意志で決めたことは尊重されるべきです。
がんを宣告された方の中には、一切の治療行為を行わないという選択をされる方もいます。
それも、その人が自分で考えて決めたことなら、周りがとやかく言うことじゃないと思っています。
怖いのは患者当人に熟考させようとせず、周りが持っていきたい方向にもっていかせようとすることです。その際の悪気のある/無しは関係ありません。
例え言ってる方は善意100%のつもりでも「あなたはこうしたほうがいい(すべき)」の根拠が「皆がやってるから」では、根拠がナッシングなのと変わりません。
そのような同調圧力に流されて「じゃあ私も同じでいいです」と決めるのは、本当に自分の意志でしょうか?
可能性は限りなくゼロを希望
私「再発に怯えるの嫌だから、(その時点ではまだ何ともないと思われていた)左も全部切っとくれ!」
医師「日本では予防切除はやってません。どこかの病院が仮に引き受けたとしても、保険は使えませんよ。自費で100万~150万かかりますよ??」
私「そりゃ高い」
てなこと言ってるうちに、MRI(磁気共鳴画像法)検査でなんとその左にも1㎜大の悪性腫瘍が見つかり、私は晴れて両方とも保険適用で全摘(組織全体摘出)できる資格を得ました。
乳がんで両乳房同時に悪性腫瘍が見つかる割合は5%程度とのことで、医師からは「お気の毒ですが」と言われましたが、上記の理由で私は心の中でガッツポーズでした。
私と同日に入院した十数名の方(乳腺科だけの数です)の中にもいらっしゃいましたもの。
片方を全摘後、真面目に抗がん剤治療・放射線治療・ホルモン治療とフルに行い、副作用にも耐えたにもかかわらず、数年でもう片方に再発・再手術となった方が。
もちろん、よく言われるように乳がんは今では生存率の高いがんです。
再発率も他のがんに比べ決して高くはありません。
乳がんの術後生存率は高いです。
ただ、私はHSPの特性上、とにかく「考えずにはいられない/先回りして考える」傾向があります。
その頃はまだHSPの自覚はありませんでしたが、それでも自分の特性として、
「気にしない、気にしないと自分に言い聞かせて、いつのまにかなかったことにする」
ということなどできない、という自覚がありました。
なので「再発の恐れなど、最初から限りなくゼロ」にしとかない限り、それが普通の人の何倍ものストレスになることがわかりきっていたのです。
その後、2020年の診療報酬改定において、日本でも『遺伝性乳癌卵巣癌症候群患者に対する(予防的)乳房切除術』が保険適用となりました。
つまり、アンジェリーナ・ジョリーのように、DNA検査で遺伝的に「乳がん・卵巣がんになる危険性が高い」と判断された人は、まだ何ともないうちに自分の意志で「予防切除手術」が保険適用(3割負担)でできるようになったんです。
ついでに言えば、予防切除後の乳房再建手術も同時に保険適用になりました。
東京の超有名大病院で「予防切除?はあ?(何言ってんのこのひと?)」という態度を取られてから、わずか4年後にはこれですよ。
本当にねえ・・・。
さて、この後、私はもう一度別の医師(今度は女医)と軽くバトルする羽目になるのですが・・・本当は今回それを書くつもりでしたが、また長くなってしまったので、もう一度続きます。
申し訳ありません。
では、今度こそ!乳房再建でもめた話(仮題)に続きます。
たぶん、明日。
➡To be continued.
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