風景>散歩>芝公園の梅林「銀世界」と丸山古墳と伊能忠敬
慶應義塾大学三田キャンパスから桜田通りをまっすぐ北上すること700m徒歩9分で都営大江戸線赤羽橋駅。
駅を過ぎるとすぐに都立芝公園です。
一部は港区立芝公園です。
芝公園はいまでも「芝増上寺のある所」と認識されていますが、実はその昔は一帯が全て増上寺の敷地(境内)でした。
それを1873(明治6)年に公園制定の太政官令に基づいて都立公園にしたものです。
第二次世界大戦後は政教分離政策によって増上寺からは完全に切り離され、敷地の大部分は都立芝公園に、一部は港区立芝公園になりました。
地元有志の方たちによる花壇。
近隣のオランダ大使館から毎年球根が贈られるチューリップが植えられる場所もあります。
意外とアップダウンのある園内。
雨の日だったので足元が絶大に滑りました。
カラスやスズメの巣立ち雛に出会ったのもこの辺です。
梅林。
「銀世界」という碑が立ちます。
「銀世界」はもとは江戸時代に新宿角筈(現西新宿三丁目)にあった「梅屋敷銀世界」という梅林でした。
白梅が多かったため雪景色に例えて「銀世界」と呼ばれたようです。
👇歌川広重の「絵本江戸土産第10編」に当時の銀世界の記述があります。
「四谷新宿に梅園あり・・・」
画像は「Discover 江戸旧蹟を歩く」より拝借しました。
明治40年代に東京ガスが角筈一帯の土地を買い上げたため、梅の木は芝公園に移植され、「銀世界」に碑も移転しました。
しかし昭和41年に首都高速芝公園ランプが建設されることになったため、現在の場所に再移転したそうです。
紆余曲折を経た梅の木々。
来年は梅まつりの季節に来てみたいものです。
階段があったので登ってみると「東京都指定史跡 丸山古墳」でした。
前方後円墳ですが、残念なことに江戸時代に後円部頂が崩されてまっていて原型をとどめていません。
それでも東京都内では最大規模の古墳です。
出土品は明治大学考古博物館(明大駿河台キャンパス/JR・地下鉄御茶ノ水駅/入場無料)に展示されています。
古墳の頂上には「伊能忠敬測地遺功表」という石碑がありました。
明治22年に日本地学協会が設置したそうです。
第二次大戦で被災(全壊)したため、現在の物は昭和40年に再建された2代目です。
次は当然増上寺に向かいました。
続きます。





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