書痙で心療内科・転院先もヤブだった話
昨日のこの記事からの続きです。
一週間後、私はまた同じ病院に行きました。
そこは担当医制ではなく、どの医者に当たるかは当日の運でした。
その日当たったのは、とても若くて無表情な女性医師でした。
「とん服で半錠で効くと言われたデパスが、全く効きません」
と訴えると、女性医師は能面顔のまま、
「半錠で効かなければ、2錠でも3錠でも飲んでみればいいでしょ!」
と抑揚のない早口で言いました。こちらの顔すら見ないで。
「3錠までは一度に飲みましたが、それでも全く効きませんでした」
「そーですか。私が処方したわけじゃありませんから」
「この病院の医者が処方したんでしょう!?」
私はもともと声が低く(声質がアルト。小学校の時はソプラノパートが歌えなくて苦労しました)声量もあります。
そのうえ「ふだんはガマンにガマンを重ねるかわりに、数年に一度ドカンと大噴火」する癖があり、その時の怒り声は「かなりドスが利いてる」んだそうです。
能面だった彼女もさすがに驚いた顔で、はじめてこちらを見ました。
「じゃ、じゃあ、どうしたいんですか!?」
「もうけっこうです。病院を変えます!」
啖呵を切って大ブッシュを後にした私。
またネットで別の病院を探し回り、何軒かに電話をしました。
しかし、1軒目と2軒目と3軒目には口をそろえたように
「転院なら前の病院からの紹介状が必要です。紹介状のない方は診ません」
と言われてしまいます。
「ここが全く初めての初診でーす」と嘘、いえ方便を言えばよかっただけの話かもしれません。
しかし私は
「デパスは私には全く効かないようなので、他の薬にしてください」
と伝えたいと思っていたたため、困ってしまったのです。
そしたら4軒目が「紹介状がなくても診る」というので、そこに行くことにしました。
今度はかなり古びた雑居ビルの中に入った開業医で、アラ還の男性医師一人だけでした。
その医者の診立ては「社会不安障害」。処方は「デパスを1日3回、1回1錠」でした。
「え?デパスは効かなかったんですけど」
「それは、とん服という指示が間違ってたんだよ。1日3回毎食後にきちんきちんと飲めば大丈夫!」
その後、その医師はけっこう饒舌に色々なことを言いましたが、ひと言に要約すれば
「私はこの道数十年の大ベテランで、名医 だから信用しろ」
でした。
ですが「1日3回毎食後、1回1錠」をきちんと守っても、書痙はおさまりませんでした。
1回1錠が2錠に増えてもダメ。
その後ソラナックスという薬に変更されましたが、それもあまり効きませんでした。
治らない焦りからか、睡眠障害等の他の症状も出るようになっていました。
うーん、これらの症状は、もしかして?
ある日思い切って医師に聞いてみました。
「もしかして、うつという可能性はないでしょうか?」
当時(東日本大震災の翌年)は「震災うつ」になった人がたくさんいました。
私の書痙も震災の年に始まったので、もしやと思ったのです。
しかし「自称大ベテランで名医」は言いました。
「あんたはうつじゃない。なぜなら、希死念慮がないからだ!」
希死念慮というのは「死にたいと思う気持ち」という意味です。
私は「死にたい」と言わないから、うつじゃないというのです。
「え?世間のうつの人は、一人残らず全員が、死にたいって言ってるんですか?」
「そうだよ。希死念慮がうつの特徴なんだ」
んなわけあるかーい!!
なんと、この人も、ブッシュでした!
Mr.George W Bush ・・・なつかしい。親戚が日本中にたくさんいることが判明・・・
メンタル分野は特にブッシュドクターが多いといううわさは、ネット上にたくさん流れています。
だけど、ここまで次々にヤブに当たるとは!
私はそのまま黙ってフェードアウトしました。つまり、逃げたのでした。
年が明けて2013年になりました。
書痙が始まって1年以上経ったことになります。
結局、症状は何一つ改善しないどころか、悪化してるし(泣)
そんな時、本当に偶然に、新しいメンタルクリニック開院という情報をネットで見つけました。
我が家からは若干遠いものの一応通えるエリアです。
ここが、ようやく3軒目で巡り合った、マトモな病院 °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° だったのです。
長くなるのでまた続きます。
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